
AI搭載!あなたの情報整理コンシェルジュ NotebookLM を徹底解説
NotebookLM とは、Google が開発した AI を活用した次世代のノートツールです。
その独自の機能を理解し、活用することで、業務の効率化や情報整理に大きく役立ちます。
本記事では、NotebookLM の特徴や使い方についてご紹介します。
NotebookLM とは?
NotebookLM とは、Google が開発した AI を活用した次世代のノートツールです。
Google の次世代 AI モデル、Gemini 2.0 を搭載し、最大100万トークンのコンテキストウィンドウを持ち、ユーザーが追加したソース(資料)を理解して回答を生成します。
NotebookLM の利用方法は非常に簡単です。
Google ドキュメントや PDF などのファイルをアップロードすると、AI が自動的にファイルを分析し、内容を理解します。
その後、知りたい内容を質問として入力すると、AI が分析結果に基づいて回答を生成します。回答には参照元も提示されるため、情報の信頼性を確認することができます。
NotebookLM には Google 利用規約が適用されます。
Google はユーザーのプライバシーを重視しており、Google Workspace の企業アカウントでは、NotebookLM にアップロードしたデータ、クエリ、モデルの応答は、人間のレビュアーの対象にはならず、NotebookLM のトレーニングに個人データが使用されることは一切ありません。
NotebookLM の種類
NotebookLM と NotebookLM Plus の 2種類があります。
- NotebookLM:Business Starter で利用可能。追加アドオンなしで使用できます。
- NotebookLM Plus:上位エディションで、強化されたデータ保護機能を備えています。NotebookLM と比較して共有機能、分析機能、利用可能な容量などが強化されています。Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus プランで利用可能です。以前は、Google Workspace に Gemini アドオンの「Gemini Enterprise または Gemini Business」の契約が必要でしたが(Gemini Enterprise の場合 月額3,400円/ユーザー、2025年2月25日時点では販売終了)、2025年1月より上記のプランに組み込まれ、アドオンの購入なしでも利用できるようになりました。
NotebookLM のメリットと活用場面
NotebookLM は、ユーザーがアップロードした資料に基づいて回答を生成する AI ツールです。
英語のソース(資料)を読み込ませて、日本語で要約、質問、回答させることも可能です。(ソースについては後述します。)
生成 AI の Gemini がインターネット上の情報から回答を生成するのに対し、NotebookLM はユーザーがアップロードした資料に基づいて回答を生成します。
資料に書かれていない情報は参照しないため、ハルシネーション(AI が事実とは異なる情報を生成すること)のリスクを抑え、より信頼性の高い回答を得られます。
また、NotebookLM は特に「参照」「関連付け・比較」「共有」の機能に優れています。
文脈を理解した参照
NotebookLM は文脈を理解し、キーワード検索や質問応答、自動要約を通じて膨大な情報の中から必要な情報に素早くアクセスできます。
例えば、大量の仕様書や研究論文、法律文書から特定の情報を探す際に役立ちます。
情報の関連付け・比較
複数のデータをまとめてアップロードし、それらの間の関連性を見つけ出すことが可能です。
例えば、バージョンアップによる変更点の把握、昨年度と今年度のアジェンダの差分比較、複数の議事録から共通の議論点の抽出、異なるレポート間の矛盾点の特定などに便利です。
ノートブックの共有
作成したノートブックは組織内の他のユーザーと共有することができます。閲覧者、編集者の権限を設定することで、情報へのアクセスを適切に管理できます。
さらに、NotebookLM は共有ノートブック内の参照情報が統一されるため、情報共有時の混乱を防ぐことができます。これは、インターネット上の情報をもとに回答を生成する Gemini とは異なる大きなメリットです。
活用できる場面
企業では、市場調査資料、議事録、製品仕様書など、異なる部門で作成された資料を集約し、部署間の相互理解を深めることができます。
【例】
- 新規事業のアイデアを検討する際に、複数部門のデータを分析させ、より質の高い事業計画の立案をサポートさせる
- 顧客からのフィードバックを分析し、商品開発に活かす
- 過去の議事録を分析させ、会議の効率化を図る
学校教育では、教材や資料を集約しておくことで、学生は情報収集や分析に時間をかけることなく、考察や議論に集中することができます。
【例】
- グループワークや課題研究を行う際に、NotebookLM による情報整理・分析機能を活用することで、学生たちの主体的な学習を促進
- 授業内容をまとめたノートを NotebookLM にアップロードすることで、学生はいつでもどこでも復習が可能
使用できるソース
ソースとは、アプリに取り込むことのできるソースドキュメントの静的コピーのことです。
NotebookLM は、このソースデータに基づいて、質問やリクエストに回答します。
ソースを追加した時点のデータをコピーして保持するため、元の資料に変更があった場合、NotebookLM の内容には自動的に反映されません。
変更を反映させるには、手動でソースを再取り込みする必要があります。
ソースを追加する方法は、アップロード、Google ドライブ、リンク、テキスト貼り付けの4種類があります。

- アップロード:PDF、.txt、Markdown、mp3、.wavなどの音声ファイル
- 取扱説明書、契約書、書籍、ホワイトペーパー、議事録、会議やインタビューの音声データなど、普段業務で使っている資料をそのままアップロードして活用できます。
- Google ドライブ:Google ドキュメント、Google スライド
- 企画書、報告書、議事録、プレゼン資料、研修資料 など、普段の業務で使用している Google ドライブ上のデータをそのまま NotebookLM で利用できます。
- リンク:ウェブサイト、YouTube
- ニュースサイト、ブログ記事、企業の公式ウェブサイト、製品紹介動画、セミナーのアーカイブ、ウェビナーのアーカイブ など、リンク先のテキストや文字起こしした動画の内容を NotebookLM で利用することができます。
- テキストを貼り付ける
- テキストファイル (.txt) や Markdown ファイル(.md)以外の文字起こしテキストや、様々な場所から集めたテキスト情報を、手軽に NotebookLM に取り込んで活用することができます。
Google ドライブ:取り扱い対象
Google ドライブからは、Google ドキュメントと Google スライドのみがソースとして追加できます。

リンク:“https://sample.com”というサイトを追加した場合

リンクでウェブサイトを追加する場合、以下の点に注意してください。
- ソースとして指定できるのは、対象のウェブページのテキストコンテンツのみです。画像、埋め込み動画、ネストされたウェブページはインポートされません。
- 有料コンテンツ、会員専用のウェブページ、スクレイピングが無効になっているウェブページは追加できません。
- 1件のソースにつき、500,000 語まで読み込むことができます。
- 500,000文字を超える場合は、分割して登録する必要があります。
- ただし、NotebookLM は複数のソースを横断的に参照できるため、分割しても問題ありません。
- 1つのノートブックに追加できるソース数には上限があります。
- NotebookLM では 50件、NotebookLM Plus では 300件です。
NotebookLM で使用できるソース
NotebookLM | NotebookLM Plus | |
利用可能なソース | PDF、URL、Google ドキュメントおよびスライド、YouTube、音声、テキスト | PDF、URL、Google ドキュメントおよびスライド、YouTube、音声、テキスト |
作成可能なノートブック数 | 100件 | 500件 |
1ノートブックあたりのソース数上限 | 50件 | 300件 |
1ソースあたりの最大語数 | 500,000 語未満 | 500,000 語未満 |
NotebookLM の使い方
NotebookLM の使い方は非常に簡単です。
ユーザーが行うのは「ソースを追加する」、「チャットで質問する」、「メモを保存する」の 3 ステップだけです。
NotebookLM の画面ごとに機能を確認していきましょう。
トップページ
トップページ では、作成したノートブックの一覧が表示されます。
ここでは、作成済みノートブックの確認、削除、並べ替え、および新規作成を行うことができます。
ノートブックを新規作成するには、ページ内の [+ 新規作成] ボタンを押します。
なお、初めて NotebookLM を使う場合は、この画面はスキップされ、「ソースを追加」の画面が表示されます。

メイン画面
最初のソースを登録完了後、または作成済みのノートを開いたときに表示されるのがメイン画面です。
この画面は、ソース、チャット、Studio の3セクションに分かれています。(画面が狭い場合は、タブ表示に切り替わります。)

ソース
ソースの追加、登録済みソースの確認、名称変更、削除を行うことができます。
- ソースを追加:[+ ソースを追加] ボタンをクリックします。
- 追加済みのソース:ソースの内容を確認できます。
- ソース名の前のアイコンは、ソースの種類を示しています。アイコンをクリックすると、ソースの削除とソース名の変更ができます。
チャット
AI に対して質問を行い、回答が表示されます。
最初の画面では、作成したノートブックの概要が表示されます。
基本的な使い方は Gemini と同様で、チャット欄に質問を入力すると、AI が回答を返します。

メッセージ入力欄には、参照するソースの個数が表示されます。
Studio 機能群
チャットに表示している内容を Studio に出力します。
- メモに保存
- コピー
- メモを追加
- 音声概要
- ブリーフィングドキュメント
チャットを設定(NotebookLM Plus の機能)
この機能は、有償のNotebookLM Plusで利用できます。
会話のスタイルは「デフォルト」「アナリスト」「ガイド」「カスタム」の4種類から選べ、「カスタム」ではスタイルやロール、目標を指定して回答を方向づけることができます。
また、回答の長さは「デフォルト」「長め」「短め」の3種類から選べますが、具体的な文字数の指定はできません。

実行
チャットを実行するとクエリが発生します。
クエリの実行回数には、プランごとに制限があります。
よくある質問を事前に用意しておくことで、クエリの実行回数を節約することができます。
NotebookLM | NotebookLM Plus | |
チャットクエリ | 50件まで | 500件まで |
音声生成 | 3件まで | 20件まで |
ソースがセクションで、各ソースのチェックボックスを使用すると、モデルが質問に回答する際に使用するソース範囲を選択することもできます。
Tips
2025年2月25日現在、日本語入力中に変換途中の状態でエンターキーを押すと、確定していないテキストが反映されないまま入力が実行されるバグが発生しているようです。
修正されるまでは、メモ帳など別の場所でメッセージを入力してから貼り付けることをお勧めします。
Studio
Studio は、ノートブックに関連した情報を整理・分析するためのツールです。
音声概要
ノートブックの概要を音声会話形式で出力する機能です。自然な会話形式で出力されるため、内容を理解しやすくなっています。
また、出力する内容の焦点やターゲットをカスタマイズすることも可能です。ただし、2025年1月現在、この機能は英語のみ対応しています。
メモ
ノートブックの内容を加工してメモとして保存でき、作成したメモはそのままソースとして追加できます。
これにより、Google Workspace のドキュメントを別途用意することなく、NotebookLM に関する情報をまとめることができ、非常に便利です。
メモを追加
ノートブックに関連付けたメモを作成し、得られた知見やアイデアを後で参照したり、他のユーザーと共有したりできます。
簡単な装飾も可能で、作成したメモはソースに変換でき、ノートブックの回答精度向上に役立ちます。

学習ガイド
ソースの内容に基づいて、学習用の小テストを作成する機能です。
いくつかの質問と対応する回答を自動生成し、必要に応じて用語集なども作成します。
ブリーフィングドキュメント
ソースにある情報を概要としてまとめたドキュメントを作成する機能です。
ノートブックの内容を初めて確認する際に役立ちます。
よくある質問
想定されるよくある質問をいくつか生成する機能です。
よくある質問を確認することで、ユーザー自身で問題を解決できる場合があります。
タイムライン
提供されたソースに基づいて、詳細なタイムラインと登場人物リストを作成する機能です。
資料内にばらばらに存在している日付情報や人物をまとめてくれるため、資料全体の流れを把握しやすくなります。
右上部メニュー(トップページ)
アナリティクス(NotebookLM Plus の機能)
過去7日間におけるノートブックの使用状況を確認することができます。
分析情報を利用するには、ノートブックがオーナーを含む5人以上のユーザーと共有され、かつ7日以内にチャットのアクティビティがある必要があります。
確認できる指標は、1日あたりのユーザー数と1日あたりのクエリ実行数です。
共有
作成したノートブックは、組織内の他のユーザー、グループと共有することができます。
共有する際には、ユーザーに合わせた権限を設定することが可能です。
- 閲覧者:共有ノートブックの閲覧のみが可能。ノートブックを使うユーザー向け。
- 編集者:共有ノートブックの閲覧、編集、共有が可能。ノートブックを管理するユーザー向け。
- チャットのみ(NotebookLM Plus の機能):チャットへの参加のみが可能。ソースやメモは閲覧不可。
設定
ヘルプの参照、フィードバックの送信、表示モードの変更などができます。
NotebookLM と NotebookLM Plus の比較
以下は、NotebookLM と NotebookLM Plus の比較表です。
使用モデル、利用可能なソースの種類と、1ソースあたりの最大語数はどちらも同じ条件ですが、他の項目には違いがあります。
NotebookLM | NotebookLM Plus | |
利用できるプラン | Business Starter | Business Standard Business Plus Enterprise Standard Enterprise Plus |
利用可能なソース | PDF、URL、Google ドキュメントおよびスライド、YouTube、音声、テキスト | PDF、URL、Google ドキュメントおよびスライド、YouTube、音声、テキスト |
作成可能なノートブック数 | 100件 | 500件 |
1ノートブックあたりのソース数上限 | 50件 | 300件 |
1ソースあたりの最大語数 | 500,000 語未満 | 500,000 語未満 |
チャットクエリ | 50件まで | 500件まで |
音声生成 | 3件まで | 20件まで |
回答のカスタム | 不可 | スタイルや長さを設定可能 |
共有機能 | 基本 | 高度 |
プライバシーとセキュリティ | 基本 | 強化 |
ノートブックの分析 | なし | あり |
NotebookLM Plus をご利用になりたい場合は、Google Workspace Business Standard 以上のプランをご契約いただく必要があります。
NotebookLM Plus 機能のみの単独ライセンス・アドオンはありません。
NotebookLM と Gemini、役割の違い
Gemini は、インターネット上の膨大な情報を活用し、幅広い質問に対応できます。
一方、NotebookLM は、ユーザーがアップロードした PDF、ドキュメント、テキストファイル、音声データなどの特定の資料を分析することに特化しています。
そのため、資料の内容を深く理解し、正確で信頼性の高い要約や要点を抽出できます。
これにより、大量の資料から必要な情報を効率的に取り出すことが可能になります。
また、作成したノートブックは他のユーザーと共有でき、閲覧権限や編集権限を設定することで、チームでの共同作業がスムーズに行えます。
総合的な AI アシスタントである Gemini と比較すると、NotebookLM は情報の整理や要約、大量のデータの分析・管理に優れていると言えるでしょう。
NotebookLM と Gemini の比較 | NotebookLM | Gemini |
AIモデル※ | Gemini 2.0 | Gemini 2.0 Flash(無料版) 最も有能なモデル(Advanced) |
参照元 | 自分が追加したソース | インターネットの情報 |
共同利用 | 可 | 不可 (回答の共有は可) |
得意分野 | 情報整理 | 創造 |
まとめ
この記事では、Google が開発した AI 搭載ノートツール「NotebookLM」について解説しました。
NotebookLM は、ユーザーがアップロードした資料を AI が分析し、質問への回答や要約、情報抽出などを自動で行ってくれるツールです。
資料に書かれていない情報は参照しないため、信頼性の高い回答を得られます。
「聞きたいことを指定した範囲から答えて欲しい」「余計なノイズは含まないで欲しい」というニーズには最適のツールと言えます。
ただし、現時点では Gemini や Gems との連携機能がないため、単独で使用する必要があります。
そのため、Gemini のような柔軟な使い方はできず、多少「硬い」印象を受けるかもしれません。
しかし、NotebookLM ならではの機能を理解し、使いこなすことで、業務効率化や情報整理に大きく貢献してくれるはずです。
今後の Gemini や Gems との連携に期待しつつ、ぜひ NotebookLM をビジネスシーンでご活用ください。
TD SYNNEX では、NotebookLM のデモの実施も可能です。
実際にツールに触れていただくことで、機能や操作性を詳しく理解し、自社への導入効果を高めることができます。
NotebookLM にご興味がございましたら、お気軽にご相談ください。