ポイント解説！Google Workspace for Education 無償版と有償版・エディションの違い

学校向けにカスタマイズされた Google Workspace である、Google Workspace for Education の各種エディションについて詳しく解説いたします。

Google Workspace for Educationとは

Google Workspace for Education とは、学校向けにカスタマイズされた Google のオフィススイートです。
学校でのコラボレーション、指導の効率化、安全な学習環境の維持を目的に提供されています。
利用するためには、政府公認校として正式に許可を受けた教育機関であることと、登録申請を提出して Google の認定審査で認可されることが必要となります。
詳しい利用資格については Google Workspace for Education のご利用資格 をご確認ください。

エディションの違い

Google Workspace for Education には、無償版と有償版の2種類があります。
無償版は1つ、有償版は3つのエディションがあり、それぞれ特徴があります。

無償版（Google Workspace for Education Fundamentals）

Google Workspace for Education は、対象となる教育機関すべてに Google Workspace for Education Fundamentals を提供しています。
Google Workspace for Education Fundamentals は無償版ですが、基本的な Google Workspace の機能を有しており、一般的なビジネスや組織に使われている Google Workspace と同様に Gmail、Google カレンダー、Google ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション といったツールを利用できます。
そして、Google Workspace と異なり、Google Workspace for Education では、Google Classroom、教育機関向けの管理ツールなどが利用可能です。

有償版（Education Standard、Teaching and Learning Upgrade、Education Plus）

無償版の Google Workspace for Education Fundamentals をベースとしてニーズに合わせた機能の拡充ができるよう、3つの有償版エディションがあります。
無償版の機能に加えて、高度なセキュリティ、管理機能、ビデオ通話機能などが備わっています。

Google Workspace for Education Standard

Education Fundamentals の機能をベースとし、高度なセキュリティおよび分析ツールにより、脅威を一元的に管理。また、調査ツールを使用してマルウェアやなりすまし、不自然な資料の共有を特定し、常に進化するセキュリティリスクから学校コミュニティを守ります。

Teaching and Learning Upgrade

Education Fundametals に Teaching and Learning Upgrade を追加することで、 Google Meet の録画機能で当日授業に参加できない生徒のフォローを行ったり、独自性レポートで不適切な引用がないかを確認できます。また、 Education Standard に追加することで、セキュリティの一元管理も実施できるようになります。
機能拡張用のエディションですので、どの有償版を利用する場合でも、Fundamentalsの環境が必要です。Teaching and Learning Update 単独での運用はできません。

Google Workspace for Education Plus

Education Plus は、 Google Workspace for Education の最上級エディションです。 高度なセキュリティ機能に加えて、優れた教育 / 学習ツールなど、あらゆる機能が含まれています。貴校のデジタル学習環境の変革をEducation Plus が後押しします。
全てのエディション機能を包括する Education Plus の試用版を弊社 StreamOne Stellr より、60日間、50ライセンスでお試しいただけます。
費用やライセンスについての詳細は、こちらのページからご確認いただけます。
ご不明点などは TD SYNNEX までお問い合わせください。

エディションの比較

それぞれのエディションについて、簡単な表にまとめました。
その他の詳細な機能については こちら をご確認ください。

	Education Fundamentals	Education Standard	Teaching and Learning Upgrade	Education Plus
費用	無償	有償	有償	有償
基本機能※	○	○	○	○
Meet の拡張機能	–	–	○	○
高度なセキュリティ機能	–	○	–	○
高度な管理機能	–	○	○	○
高度なビデオ通信機能	–	–	○	○
Classroomのアドオン機能	–	–	–	○
生徒と教師のアカウントで利用できる機能の違い	同じ	同じ	同じ	異なる （教師アカウントでのみビデオ会議をライブストリーミング可能）
ストレージ	教育期間全体で100 TB	教育期間全体で100 TB	教育期間全体で100 TB +100 GB/ライセンス	教育期間全体で100 TB +20 GB/ライセンス
最小購入要件	なし 10,000個のユーザーライセンスが提供される	50ライセンス	なし	50ライセンス
販売経路	試用開始	販売パートナー	管理コンソール 販売パートナー	販売パートナー

※ ここではClassroom、Google Meet、Google ドキュメント、Google フォーム、Google Chatなどの機能の利用が可能であることとします。
以下のように、やりたいことがある場合はエディションを選択する際の基準として利用することができます。

• Google Classroom でサードパーティ製アプリケーションのアドオンを利用し、魅力的なアクティビティやコンテンツを作成したい
  対象：Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
• Meet を用いてライブストリーミングで全校集会を実施したい
  対象：Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
• AppSheet を使って教育期間内で独自のアプリを構築したい
  対象：GoogleWorkspace for Eduation Standard、Google Workspace for Education Plus
• Meet だけで参加者の出欠確認を完結させたい
  対象：Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
• Meet を使用したオンライン授業でも、生徒同士のコミュニケーションを促進させ、主体的な授業ができる Meet ブレイクアウトルームを利用したい
  対象：Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
• 生徒のレポート課題がコピペだけになっていないか、正しく引用できているか、先輩のレポートを使いまわしていないかをワンクリックで知ることができる独自性レポート機能を使いたい
  対象：全エディション
  【無制限】Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
  【各クラスで5回まで】GoogleWorkspace for Eduation Fundamentals、GoogleWorkspace for Eduation Standard
• コンテキストアウェアアクセスで、アプリに対する詳細なアクセス制御セキュリティ ポリシーを設定したい
  対象：GoogleWorkspace for Eduation Standard、Teaching and Learning Upgrade、Google Workspace for Education Plus
• 添付ファイルに含まれるマルウェアを検出し、脅威を特定したい
  対象：Education Standard、Education Plus

エディションのアップグレード／ダウングレード／組み合わせ

アップグレード

エディションのアップグレードはいつでも可能です。
Education Fundamentals から 有償版へアップグレードする場合は、販売パートナーから購入する必要があります。
Teaching and Learning Upgrade は、お支払い方法がフレキシブルプランで管理コンソールから購入することも可能です。

ダウングレード

有償エディションは年間サブスクリプションのため、期間が終了するまではダウングレードすることはできません。
サブスクリプション期間の終了時にダウングレードの切り替えが可能です。

組み合わせ

• Education Fundamentals、Education Standard と Teaching and Learning Upgrade は組み合わせて使用することができます。
• Education Plus は Education Fundamentals のみ組み合わせることができます。
• Education Standard または Teaching and Learning Upgrade と組み合わせての使用はできません。
• Teaching and Learning Upgrade は、単独での運用はできません。機能拡張用のエディションですので、どの有償版を利用する場合でも、Fundamentalsの環境が必要です。

必要な機能がどのエディションに属しているか、希望するエディションの組み合わせが他のエディションで代替可能かなど、不明点がある場合はお気軽にお問い合わせください。

お支払い方法

有償版のエディションはすべて年間サブスクリプションとなっており、対象期間中は価格が固定されます。
契約ライセンス数を減らすことができるタイミングは、契約期間の終了時に限られます。
ご契約されているエディションによって減数方法、必要書類が異なりますので、減数をご希望の場合は事前にご連絡ください。
サブスクリプションのアップグレードはいつでも可能ですが、サブスクリプション期間が終了するまではダウングレードすることできません。
Teaching and Learning Upgrade のみ、月間サブスクリプションでのご購入が可能です。
ユーザーアカウントはいつでも追加・削除が可能で、任意のタイミングでサブスクリプションの解約が可能です。
Teaching and Leaning Upgrade 以外でこの月間サブスクリプションを選択することはできません。

おわりに

Google Workspace for Education は、教育環境の質を向上させるのに非常に有用なツールです。
教育機関として要件を満たせば無料で使い始めることができ、さらにニーズに合わせて機能を拡張していくことも可能です。
Google Workspace for Education の導入をご検討、費用や機能についてもっと詳しく知りたい などございましたら、ぜひ TD SYNNEX までお問い合わせください。