トレーニング受講料を一部 TD SYNNEX が負担!Associate Cloud Engineer 合格に向けての道のり
Google Cloud 認定資格の一つである Associate Cloud Engineer について、試験の概要、受験時の注意、出題範囲、学習教材などを紹介します。
Associate Cloud Engineer とは
Associate Cloud Engineer は、Google Cloud 認定資格の1つです。
基本的な概念や機能に関する知識を持ち、Google Cloud の基本的な管理タスクを実行できることを証明する資格となります。
Google Cloud 認定資格カテゴリ3種の内の1つで、「基礎的な認定試験」、「Associate 認定試験」、「Professional 認定試験」のうちの「Associate 認定試験」カテゴリに属しています。
資格取得のメリット
Associate Cloud Engineer は、Google Cloud テクノロジーを使用した特定の職務を遂行するための知識、スキル、能力を評価するものです。
Google Cloud の扱いに一定の理解があるということを客観的な基準で評価する証明のため、社内での評価やお客様へのアピールなどに役立てることができます。
また、Associate Cloud Engineer は能力の証明だけではなく、Google Cloud を販売・取り扱いするための必要な資格の一つとしても活用することができます。
Google Cloud 製品を販売するためには、Google Cloud 認定資格 1種と特定のクルデンシャル(Google が提供するポータルサイト上で取得できる販売資格)を取得することが必要です。
Associate Cloud Engineer は Google Cloud テクニカル認定資格に該当するため、Google Cloud 製品の販売登録を行う場合、資格保持者がいることで販売資格を満たすことができます。
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試験について
基本情報
基本情報は以下のとおりです。
- 日本語での受験が可能
- 制限時間は 2時間
- 登録料は $125(税別)
- 受験可能年齢は18歳以上
- 必須条件はないが、6 か月以上の Google Cloud の実務経験があると良い
- 有効期限は認定日から 3年間
- 試験に不合格となった場合、14日経過すると再受験が可能(※不合格回数に応じて際受験までの間隔が延長される)
※受験前に必ず公式情報をご確認ください
Google 公式 Associate Cloud Engineer
出題形式
Associate Cloud Engineer の試験は選択式の問題で、記述問題はありません。
Google Cloud の基本的な概念や機能に関する知識と、Google Cloudの基本的な管理タスクを実行可能であるかどうかが問われます。
また、試験問題の20〜30%程度にケーススタディが含まれており、ケースに応じた回答が求められ、単純な知識確認だけではなく想定される状況にどう対応するかを考えさせ、適切に対応できるかを試されます。
受験形態
受験形態は、テストセンターでの「オンサイト試験」とテストセンター以外での「遠隔監視オンライン試験」の2種類があります。
それぞれ、注意点と持ち物が異なりますので必ずご確認ください。
どちらも申し込みは Webassessor から行います。
なお、Webassessor に登録したプロフィール情報(住所、氏名など)は、受験時に必要な身分証明書の情報と一致している必要があります。
一致していない場合は、受験が取り消されることもありますので、必ず受験前に確認し Webassessor のプロフィールページから編集を行なってください。
テストセンターでのオンサイト試験
各地のテストセンターへ赴き、用意された端末で受験する、一般的なスタイルでの受験形式です。
受験するテストセンターは試験申込時に自身で選択することが可能ですが、日本の会場は限られており、必ずしもお近くで受験が可能というわけではないことにご注意ください。
持ち物は、以下の3点です。
- 申込完了時にメールで送られてくる受験者認証コード
- 写真付き身分証明書(運転免許書、パスポート、政府発行のIDカード)
- 追加の身分証明書(署名のあるクレジットカード、銀行のデビットカード、従業員・学生IDカード)
遠隔監視オンライン試験
テストセンター以外の場所で、自身が所持している端末で受験する、リモートタイプの受験形式です。
不正防止のため、受験の際は以下のような条件を整える必要があります。
- 遠隔監視オンライン試験のシステム要件を満たすデバイス(※Chromebookは不可な点に注意)
- オンライン遠隔監視(OLP)セキュリティブラウザをインストール、セットアップ
- 静かで明るい部屋の確保
- 受験用のデバイス以外を机の上から撤去 など (OLP 試験のシステム要件の詳細は こちら)
オンライン遠隔監視セキュリティブラウザは、 予約した試験の 24 時間前まで にセットアップを完了しておく必要があります。
受験環境の確認は、セキュリティブラウザを経由し、ウェブカメラと英語でのチャットで行われます。
本人書類の確認は、試験開始前に写真付き身分証明書(運転免許書、パスポート、政府発行のIDカード)を Web カメラに映して行われます。
試験問題
知識問題、コマンドコードの成否問題、ケーススタディ問題が出題されます。
前提条件や目的やゴールが提示され、どうすれば条件を達成できるか回答することになります。
ひっかけのような問題はありませんが、問題によっては「正解」と「間違いではないがベストではない」回答があるため、問題文をよく読み「より合理的な回答はどれか」を考える必要があります。
試験の出題範囲は以下のカテゴリに大別されています。
(詳しくは こちら)
- クラウド ソリューション環境の設定
- クラウド ソリューションの計画と構成
- クラウド ソリューションのデプロイと実装
- クラウド ソリューションの正常な運用
- アクセスとセキュリティの構成
1.クラウド ソリューション環境の設定
クラウドプロジェクトとアカウントの設定、課金構成の管理、コマンドラインインターフェース(CLI)に関する項目が属します。
クラウドソリューション環境を構築するための必要知識が問われます。
<出題範囲>
- VPC、リージョン、ゾーン、サブネットの設定
- 効率的な相互通信、リージョンの移動 など、適切な通信状況を整える方法の理解
- リソース階層の構成
- リソース階層を作成、組織のポリシーを適用する
- プロジェクトで API を有効化
- 設定を有効化する方法・コマンド
- gcloud を使用したコンピューティング インスタンスの起動(ディスクの割り当て、可用性ポリシー、SSH 認証鍵など)
- 実際のコードが選択肢となり正しいコマンドを選択する問題も出題される
- Compute Engine のインスタンス権限の設定
- リスクを発生させないための最低限の権限は何か
- Compute Engine インスタンスのブートディスクや自動スケーリングの方法
- Cloud Billing など予算に関する分析やアラート
など
2.クラウド ソリューションの計画と構成
コンピューティングリソース、データストレージオプション、ネットワークリソースについて、条件に合うように計画・構成するための項目が属します。
クラウドソリューションを始める前に、利用の目処を立てるのに必要な各サービスの特徴の理解度が問われ、各サービスの料金形態と特徴を理解し、場面に応じてどのサービスが適しているのか正しく使い分けすることが求められます。
<出題範囲>
- 料金発生の条件(使用量の制御、見積もりなど)
- コンピューティングプロダクトの選択
- トラフィックの分割、機械学習やデータ処理などの高負荷処理の高速化、オンプレミスへの移行 など
- 実行したい処理に応じたコンピューティングプロダクトの選択
- データベースプロダクトの選択
- 莫大なデータを格納し低レイテンシで読み出す、オペレーションデータのほぼリアルタイムでの分析を行う、WebアプリケーションからNoSQLを使う など
- ニーズに適したデータベースプロダクトの選択
- ストレージオプションの選択
- データの保存期間に応じたストレージクラスがどれに該当するか
- Cloud Storage の Standard/Nireline/Coldline/Arcive
- データパイプラインがサポートしている範囲
- ETL/ELTパイプラインをデプロイ、高速なストリーミングデータ分析を行う など、それぞれのサポート範囲を理解する
- 各種ロードバランシングの違い
- HTTP(S)ロードバランサ、TCP/UDPネットワークロードバランサ、TCPプロキシロードバランサ、SSLプロキシロードバランサ
- 各ロードバランサの機能の比較
- ネットワーク間の相互通信を確保する手段
- 共有VPC、Peering、VPN、Inter Connect
など
3.クラウド ソリューションのデプロイと実装
Compute Engine、Google Kubernets Engine、Cloud Run、データソリューション、Cloud Marketplace 各種リソースのデプロイ・実装に関する項目が属します。
それぞれのリソースの機能・操作に関する知識や状況に応じた使い分けへの理解が必要です。
<出題範囲>
- Compute Engineのデプロイ、実装
- Cloud Console と Cloud SDK、自動スケーリング、インスタンス用カスタムSSH鍵 など
- Google Kubernetes Engineのデプロイ、実装
- CLIのインストール・構成、クラスタやアプリケーションをデプロイ など
- Cloud Runのデプロイ、実装
- アプリケーションのデプロイ、スケーリング構築、バージョン管理、トラフィックの分割 など
- データソリューションのデプロイ、実装
- 各データソリューションの機能、操作の方法、対象をデプロイする際の手順や方法の理解
- 製品を使用したデータシステムの初期化、データの読み込み など
- ネットワーキングリソースのデプロイ、実装
- サブネットを持つVPCの作成、カスタムネットワーク構成を持つインスタンスの起動、Cloud VPNを使用したネットワークの設定
など
4.クラウド ソリューションの正常な運用
Compute Engine、Google Kubernetes Engine、Cloud Run、ネットワーク 各種のリソースを正常に実行するための項目が属します。
リソースが適切に動作するために必要な設定や確認をどのように行うべきかの理解が問われます。
<出題内容>
- Compute Engine リソースの管理
- VMインスタンスの管理、接続、スナップショットの操作、イメージの操作 など
- Google Kubernetes Engine
- リソースの管理:現在実行されているクラスタのインベントリを確認、ノードプール・Pod、Serviceの操作・コマンド など
- Cloud Run リソースの管理
- アプリケーションのトラフィック分割パラメータの調整、自動スケーリングインスタンスのパラメータ設定 など
- ストレージとデータベースのソリューションの管理
- Cloud Storage バケットのオブジェクト管理・保護、オブジェクトライフサイクル管理ポリシーの設定 など
- 各データインスタンスからデータを取得するクエリを実行する
- ネットワークリソースの管理
- 既存のVPCにサブネットを追加、サブネットを拡張してIPアドレスを増やす、静的外部/内部IPアドレスを予約する など
- 操作に関するgcloud コマンド
- バッチ処理に対する調査、問題の原因特定のためのコンテナのシェルへのアクセス、外部に公開されていないVMインスタンスに接続 など
- パフォーマンス低下の原因解明、改善の方法
- 原因を探るためのツール・方法、判明した原因への適切な対処方法
- Cloud Monitoring、Cloud Logging など
- データインスタンスのバックアップの確保
- Cloud SQL、Datastore など
- データ破損に備える、バグが発見された際に以前のバージョンに戻すなど、保険をかけておく方法 スナップショットの作成、以前のバージョンに戻す
など
5.アクセスとセキュリティの構成
IAM、権限、暗号鍵など、セキュリティに関する項目が属します。
データを守るために、権限やセキュリティをどのように設定すべきかが問われます。
<出題範囲>
- 最低限の権限
- 基本ロールは、権限が強く必要以上の権限がつくため、状況に応じて必要な権限のみをつけることが推奨される
- 権限はグループ単位などの管理しやすい単位で行う
- IAMポリシーの表示、作成、適用
- さまざまなロールタイプの管理、カスタムIAMロールの定義範囲
- サービスアカウントの権限割り当て
- サービスアカウントも通常ユーザーと同様に考え、必要な権限のみを与える
- データの暗号化に必要な方法
- Cloud KMS、Cloud HSM
- アプリケーションのセキュリティの脆弱性の検出、問題を解決する方法
- Security Command Center(App Engine/GKE、Compute Engine 共通の Web Security Scanner など)
など
学習教材
TD SYNNEX 経由で販売店登録すると Google Cloud トレーニング基礎コース(50,000円/人)の受講料が無料
Google Cloud プレミアパートナーによる Google Cloud のトレーニングを、TD SYNNEX 経由で Google Cloud 販売店登録を完了した販売店を対象に1社につき20名まで、受講料を TD SYNNEX が負担します。
デモ環境を使用し、実際に手を動かしながらハンズオンでクラウドの開発、デプロイ、モニタリング等幅広い知識を身に着けることができるトレーニングです。
この機会にぜひ販売店登録をご検討ください。登録⇒申請⇒承認までしっかりサポートいたします!
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Google Cloud Skills Boost
Associate Cloud Engineer の教材は、Google Cloud Skills Boost に学習用のコースが用意されており、Associate Cloud Engineer のコースはGoogle アカウントがあれば無料で利用することができます。
各モジュール動画は英語ですが、文字起こしや字幕翻訳があるため日本語で学習が可能です。
これらの教材は受験に必須ではないため、全てに目を通す必要はありません。
自身の理解が不安なセクションなどを重点的に学習するというような使い方をしてもよいでしょう。
Preparing for Your Associate Cloud Engineer Journey (英語資料)
模擬試験
公式の試験ガイドからリンクが設置されている、Google フォームによる模擬試験です。
この模擬試験は、何度でも挑戦でき、費用が発生しません。
全問回答後に自身の回答の成否と解説が表示されるため、すぐに答え合わせと復習が可能です。
実際に出題される形式をとっているため、本番の受験前に確認しておくことをお勧めいたします。
ただし、全20問の試験問題は出題内容が1種類のみのため、内容が固定であることにはご注意ください。
おわりに
Associate Cloud Engineer の資格を取得をすることで、Google Cloud への理解を深められるとともに、お客様へのアピールツールを獲得することができます。
Google Cloud で、クラウドアプリケーションの実行・管理を行ったことのある人はもちろん、これから業務で活用を検討している人にも取得をおすすめする資格です。
また、前述の通り Google Cloud 製品の販売には必須の資格の一つであり、Professional 認定試験と比較すると取得しやすいため、販売を検討している企業様には非常に重要な資格といえます。
多方面に役立つ Associate Cloud Engineer の資格を取得をご検討ください。