この記事でわかること
- HPE Private Cloud AIとは:HPEとNVIDIAが共同開発した、検証から本番運用までを即座に開始できる「ターンキー型」AIプラットフォーム。
- 「安全・高速・低コスト」なオンプレミスAI:大切なデータを社内で守りながら、クラウド利用と比べて3年間で最大50%のコスト削減が見込める。
- AIを「組織の資産」にする方法:属人化した開発を卒業し、チーム全員が効率的にAIアプリケーションを作れる「AI工場」構築のメリット。
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HPEのオンプレミスAI インフラ、neoAIの業務アシスタント活用、TD SYNNEX のクラウド提案、エクイニクスの液体冷却データセンターなど、プライベートAI構築に関するソリューション紹介資料をご覧いただけます。
「社内データを活用してAIを本格化したい。しかし、インフラ構築に時間を取られ、本番運用までの道のりが見えない……」
多くの企業が直面するこの課題に対し、HPEとNVIDIAが共同開発した「HPE Private Cloud AI(PCAI)」は、オンプレミスAI導入の常識を覆す回答を提示しました。
本記事では、GPUサーバーの選定や複雑なソフトウェア設定を不要にし、わずか「3クリック」でAI開発を開始できるターンキー型プラットフォームの全容を解説します。
※ターンキー(Turnkey)とは?
鍵(Key)を回せば(Turn)すぐにエンジンがかかる車のように、必要な機器やソフトウェアがすべて設定済みで、納品後すぐに使い始められる状態を指します。AIインフラにおける「設計・構築の数ヶ月」をゼロにする、完成品パッケージのことです。
パブリッククラウド(DSVM)との徹底比較から、3年間で最大50%のコスト削減を見込める経済的メリットまで、AIを単なる試作で終わらせず「組織の生産性を高める資産(AI Factory)」に変えるための最適解をご紹介します。
HPE Private Cloud AIとは何か
オンプレミスAIを“構築案件”から“すぐ使える事業基盤”へ変えるターンキー型プラッフォーム
AI 活用を本格化したい企業が増える一方で、実際の導入にはまだ大きな壁があります。
とくに、機密データを扱う企業や、閉域・オンプレミス環境で AI(人工知能)/ML(機械学習) を展開したい企業では、クラウド型の AI サービスだけでは要件を満たせないケースも少なくありません。
しかし、オンプレミスで AI 基盤をゼロから構築するとなると話は別です。
GPU サーバーの選定、ストレージ設計、高速ネットワーク、Kubernetes、ノートブック環境、監視、運用、セキュリティ、ライフサイクル管理――必要な要素は多く、PoC の前に基盤整備だけで疲れてしまうこともあります。
こうした課題に対し、有力な選択肢として注目されるのが HPE Private Cloud AI(PCAI) です。

HPE Private Cloud AI (PCAI) は、HPE と NVIDIA が共同開発した、企業向けのターンキー型プライベートクラウドプラットフォームです。
AI/ML に必要なインフラ、データ基盤、モデル実行環境、運用管理を統合し、短期間で導入・展開しやすいことを狙った構成になっています。
なぜ今、ターンキー型のオンプレミスAI基盤が必要なのか
企業で AI 導入が止まりやすい理由は、モデル選定そのものよりも、その周辺の仕組みにあります。
たとえば次のような悩みは、多くの企業に共通しています。
- 社内データを外部に出さずに AI を活用したい
- 検証だけでなく、本番運用まで見据えた基盤が必要
- 複数部門で使える共通の AI 開発・実行基盤が欲しい
- データサイエンティストや開発者がすぐに使い始められる環境が必要
DIY 型でこれらを一つずつ積み上げる方法もありますが、どうしても時間と人的コストがかかります。
しかも、PoC 用に作った環境と本番環境が別物になり、結果として移行に苦労することも珍しくありません。
その点、HPE PCAI は「最初から本番を意識した統合済み基盤」という点に価値があります。
単なるサーバー製品ではなく、AI の開発から展開、運用までを一体で考えた構成であることが重要です。
HPE Private Cloud AIの特長
GPUの性能だけでなく、全体統合に価値がある
AI 基盤の話になると、どうしても GPU の型番や性能に注目が集まります。
こうした点ももちろん重要ですが、企業利用で本当に差が出るのは、継続的に使い続けられるかどうか です。
HPE PCAI の価値は、GPU 単体ではなく、次のような要素が統合されている点にあります。
- AI 向けに最適化されたインフラ
- 統合型データレイクハウス
- モデル実行および配備の仕組み
- 開発者向けのノートブック環境
- コンテナベースの実行・運用基盤
- 監視、管理、セキュリティ
つまり、「AI を動かす箱」ではなく、AI を事業で使い続けるための基盤 として設計されているのです。
統合型データレイクハウスが重要な理由
汎用AIではなく、自社データを活かすための土台
近年の企業AIでは、単に大規模言語モデルを使うだけでは十分ではありません。
社内文書、設計情報、FAQ、ナレッジ、運用データ、ログなど、自社の業務データと結びついて初めて価値が出るケースが増えています。
このとき鍵になるのが、データをどれだけ扱いやすい形で AI ワークロードにつなげられるかです。
HPE PCAI が打ち出す統合型データレイクハウスの考え方は、まさにここに効きます。
分散したデータを整理し、AI ワークロードから活用しやすくすることで、RAG や業務特化型アシスタント、分析・予測系のユースケースへつなげやすくなります。
言い換えれば、HPE PCAI は「汎用AIを使う基盤」ではなく、自社固有の知見を活かすAIの基盤 として見るべき製品です。
また単に安価な汎用ストレージを調達してもデータパイプラインに最適化されたデータレイク基盤でなければストレージ性能による処理速度のボトルネックを発生し兼ねませんが、統合型データレイクはこの懸念を最初から払拭している点は優位性が高いと言えるでしょう。
すぐ使えることが現場では最も重要
Open WebUI と Jupyter Notebook の迅速な導入展開
現場でとくに評価しやすいのが、導入後すぐに使い始めやすい点です。
HPE PCAI の資料では、Open WebUI や RAG、Jupyter 系の利用イメージが示されており、単なる理論上の基盤ではなく、実際に試し、検証し、そこから広げていく流れを描きやすい構成になっています。
ここは実務上かなり大切です。
AI 基盤は、構成図がどれだけ立派でも、最初の利用開始までに時間がかかると、現場の熱量が落ちやすいからです。
HPE PCAI では、たとえば次のような流れが現実的になります。
- Open WebUI でまず対話型の利用体験を作る
- Jupyter Notebook / JupyterLab でデータ検証やモデル検証を行う
- そこから AI アプリケーションのコンテナ開発へ進む
- 運用・監視まで同じ基盤上で継続する
この流れが短いことは、PoC の成功率だけでなく、本番への移行スピードにも直結します。
すなわち、「基盤を作る時間」より「価値を作る時間」に早く入れる。
これがターンキー型の強みです。
また、AI/MLエンジニアによってはMLflowを使われる方もおられるでしょう。
もちろん、HPE PC AI は最初から対応しています。
Tools & Frameworks から即時利用可能。


Open WebUI サインイン画面

Kubeflow Notebooks 動作例


MLflow動作例

AIアプリケーションのコンテナ開発基盤としての魅力
HPE PCAI は、単なる社内向けチャット環境にとどまりません。
ノートブック環境、モデル実行、コンテナ実行、ワークロード管理、Kubernetes ベースの運用などを視野に入れた構成であるため、AI アプリケーションの継続的な開発基盤として使いやすい点も大きな魅力です。
最近の企業AIは、モデル単体ではなく、API、RAG、検索、ワークフロー、推論基盤、監視を組み合わせた“アプリケーション”として提供されることが増えています。
そのため、基盤にもアプリケーション運用の視点が必要です。
HPE PCAI は、まさにその視点を持った製品です。
開発者が試しやすく、運用者が管理しやすく、事業部門が成果に結びつけやすい。
この三者が同じ土台の上で動けることは、企業導入において非常に大きな意味があります。
HPE PCAIの導入が向いている企業
HPE PCAI は、次のような企業にとくに向いています。
- 機密情報を扱うため、クラウドだけでは難しい企業
- 閉域・オンプレミス環境で AI/ML を整備したい企業
- RAG や業務特化AIを自社データで展開したい企業
- PoC 止まりではなく、本番運用まで見据えたい企業
- AI チーム、アプリ開発チーム、情シスが共通基盤を必要としている企業
金融、公共、医療、製造、流通、通信などはもちろん、今後社内データを本格的に活用したい多くの企業にとって、十分に検討価値のある選択肢といえるでしょう。
(まとめ)HPE Private Cloud AIは、オンプレAI導入の“近道”になり得る
HPE Private Cloud AI の本質は、AI/ML 向けオンプレミス環境を、長い構築案件から、短期間で立ち上げやすい統合基盤へ変えることにあります。
とくに評価したいのは、次の3点です。
- HPE と NVIDIA による共同開発の統合型プラットフォームであること
- 統合型データレイクハウスにより、自社データ活用へつなげやすいこと
- Open WebUI や Jupyter Notebook などを起点に、AI アプリケーション開発までスムーズに進めやすいこと
AI 導入では、GPU の性能比較だけでは見えない重要な差があります。
それは、すぐに使えるか、運用し続けられるか、事業の中で回るか です。HPE PCAI は、その点に正面から応えようとしている製品です。
オンプレミスや閉域環境で AI を本格活用したい企業にとって、非常に現実的な選択肢の一つといえるでしょう。
TD SYNNEXでは、お客様の現在のAIプロジェクトの規模や、コスト・セキュリティに関する懸念事項に合わせた最適なハイブリッド戦略をご提案しています。
- 「自社のデータ量でクラウドとオンプレミス、どちらが安くなるか試算したい」
- 「実際の操作感を専用デモ環境で確かめてみたい」
- 「今の開発環境(DSVM等)からの移行ステップを知りたい」
など、具体的な課題についてぜひお気軽にご相談ください。貴社のビジネスに最も「投資対効果(ROI)」の高いAIインフラ導入を、プロの視点で徹底サポートいたします。
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