高校の「総合的な学習の時間」が2022年度から
「総合的な探究の時間」に変わったことで学び方も変化
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「生きる力」を育んで欲しいという思いのもと、子どもたちに必要な力を文科省で整理したものが以下の三つの力です。新学習指導要領が目指すのは、「何ができるようになるか」大切なのは、 「何を学ぶか」だけではありません。 そのためには、 「どのように学ぶか」 が重要になってきます。
という視点から授業をよりよくしていく
以上が、今回の学習指導要領の基本の考え方ですが、
今回改訂では、高等学校の「総合的な学習の時間」の名称が
「総合的な探究の時間」
に変更しました。これは「総合的な学習の時間」の成果と課題を踏まえたものです。
出典:(高等学校編)今、求められる力を高める 総合的な探究の時間の展開
●「総合的な学習の時間」の成果
学校が地域や学校,児童生徒の実態等に応じて,教科 等の枠を超えた横断的・総合的な学習とすることと同時に,探究的な学習や協働的 な学習とすることが重要であるとしてきました。特に,探究的な学習を実現するため「①課題の設定→ ②情報の収集→ ③整理・分析→ ④まとめ・表現」の探究のプロセスを明 示し,学習活動を発展的に繰り返していくプロセスの重視は、評価されています。
●「総合的な学習の時間」の課題
地域の活性化につながるような事例が生まれている一方で,本来の趣旨を実現できていない学校もあり,小・中学校の取組の成果の上に高等学校にふさわしい実践が十分展開されているとは言えない状況でした。また、各学校段階における総合的な学習の時間の実施状況や,義務教育 9年間の修了時及び高等学校修了時までに育成を目指す資質・能力,高大接続改革の動向等を考慮すると,高等学校においては,小・中学校における総合的な学習の時間の取組の成果を生かしつつ,より探究的な活動を重視する視点から,位置付けを明確化し直すことが必要と考えられました。
図:「総合的な学習の時間」と「総合的な探究の時間」における課題と生徒の関係イメージ
知っていることを使って何ができるようになるか、それに加え、どのように学ぶか、
すなわち、「主体的・対話的で深い学び」という授業改善の視点が必ず関係します。
探究の見方・考え方を働かせ,横断的・総合的な学習を行うことを通して,自己の在り方生き方を考えながら,よりよく課題を発見し解決していくための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
総合的な探求の時間の特質に応じた
学習の在り方を示す部分(柱文)
①探求の見方・考え方を働かせる
②横断的・総合的な学習を行う
③自己の在り方生き方を考えながら,よりよく課題を発見し解決していく
総合的な探求の時間の特質に応じた学習の在り方を示す部分(柱文)
(1)探究の過程において,課題の発見と解決に必要な知識及び技能を身に付け,課題に関わる概念を形成し,探究の意義や価値を理解するようにする。
(2)実社会や実生活と自己との関わりから問いを見いだし,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析して,まとめ・表現することができるようにする。
(3)探究に主体的・協働的に取り組むとともに,互いのよさを生かしながら,新たな価値を創造し,よりよい社会を実現しようとする態度を養う。
育成することを目指す資質・能力を示す部分
①知識及び技能
②思考力・判断力・表現力等
③学びに向かう力・人間性等
そして、教員にとっての「総合的な探究の時間」における指導のポイントとして、「学習過程を探究の過程にすること」、および「他者と協働して主体的に取り組む学習活動にすること」の2点が挙げられています。
※注:出典「今、求められる力を高める 総合的な探究の時間の展開 (高等学校編)」P.25
学習過程を探究の過程とするためには,以下のようになることが重要です。
この探究の過程は何度も繰り返され,高まって いくとされています。
学習過程を探究の過程とするためには,以下のようになることが重要です。
さらに、「今、求められる力を高める 総合的な探究の時間の展開(高等学校編)」では、「協働的な学び」だけではなく「個別最適な学び」についてもふれられ、 教育・学習におけるICT活用の特性・強みを生かすことで、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善や「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実につなげることができるとの 記載があります。
(参考)「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実(イメージ)
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教育・学習におけるICT活用の特性・強みを生かすことで,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善や個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実につなげることができます。そうすることで,従来はなかなか伸ばせなかった情報活用能力等の資質・能力の育成や,今までの学習方法では困難さが見られた生徒の一部への効果の発揮,今までできなかった学習活動の実施が可能となります。
「課題の設定」の場面は探究のプロセスのスタートである。この場面では,生徒が探究する価値の ある課題をどのように見付けていくのかが重要です。そのためには,課題状況を具体的にイメージ し,それを自分のこととして捉えられるようにする必要があります。ICT端末があれば,動画や写真などを用いて課題状況をイメージしやすくなるように補助することや,それと自分の思いとのズレを認識させることができます。また,課題状況を具体的にイメージするためには,ICT端末を用いるだけでなく,生徒が実際に地域に出てインタビューやフィールドワークを行うことも有効です。その際,ICT端末で写真や動画,音声データ等として記録,蓄積し,視聴することで生徒の課題意識を高めることも考えられます。また,見付けた課題について,既に実行されている解決策や他の地域の取組の様子などを調べることも可能になります。このように,ICT端末を活用することで,課題を具体的にイメージすると同時に,課題をより焦点化させることが期待できます。
「情報の収集」の場面は,ICT端末を活用する場面がたくさんあります。インターネット上には多種多様な情報が無数に存在しています。どの本を読むべきか,誰に話を聞くべきかという情報もインターネット上の情報を参考にすることができます。オンライン会議システム等を活用して,遠隔地の専門家に話を聞くこともできるでしょう。また,動画情報なども上手に使えば優良な情報源となりえます。観察やインタビュー等の体験による情報収集の場合も写真や動画,音声データ等として蓄積しておくことで,その後の探究を深める役割を果たすと考えられます。なお,情報の収集に当たっては,複数の情報源にアクセスすることが求められます。そうすることで,情報の信憑性を担保したり,主張の偏りがないかを見極めたりすることに役立ちます。
ICT端末の活用によって「情報の収集」の場面が充実するからこそ,「整理・分析」の場面がより重要となります。集めた情報を比較したり,分類したり,関連付けたりしながら,自分なりの考えを構成していくことが求められます。「整理・分析」の場面では,例えば,表計算ソフトを用いた統計処理や,テキストマイニングによる定性分析などが考えられます。また,「考えるための技法」を意識的に使えるようにするための「思考ツール」などを活用しながら,「整理・分析」の学習活動を支援してことも求められます。
「まとめ・表現」の場面においても,文字情報だけでなく,写真や動画,音声データなど,多様な メディアを使って表現したり,情報通信ネットワークを介して,まとめたものを学校以外の人に広く 知らせたりすることができます。同時に,この場面では,時間的な制約や物理的な距離の制約を超える というICTの特性を活かし,学習の履歴や活動の様子をポートフォリオ化して,学びの振り返りを支 援したり,ワークシートなどをICT端末で記録しておき,以前の考えと今の考えと比べて自己の変容 を自覚させたり,昔の写真やデータと今のものを比べて状況がどのように改善されたのかを明らかに したりして,更なる課題の発見を支援することも可能になります。また,学びの振り返りを他者と共有し たり,グループで統合したりして,学習集団として成果を蓄積することも可能となります。 さらに,生徒一人一人がICT端末を活用することにより,それぞれの生徒が自身にとって最適な手 順や方法を選ぶことができます。これまでは,インターネットで情報検索をさせる場合には,クラス全 員でコンピュータ教室に行き,全員が一斉にインターネットに接続することが一般的であったが,一 人一台端末環境ではそのような必要がなくなります。調べる課題自体が異なることもあるでしょうし,同じ 課題に向かっていたとしても,それぞれの生徒がよいと思う手順や方法での情報収集を行うことも可 能になります。本で調べている生徒もいれば,インターネットで調べている生徒もいるような状況設定が 可能になります。 同時に,それらの学習状況や学習成果を常に教師や生徒間で共有できることもICT端末を活用する 利点です。「情報の収集」の場面では,見付けた情報をクラウド上のフォルダで共有しておけば, 短時間で多様で多量な情報を収集することが可能です。また,「まとめ・表現」の場面でも,文章 やスライドをクラウド上で共有し,共同編集しながらまとめていくことで,内容の重複やデザインの 統一などをチェックしながら進めたり,それぞれの進捗状況を確認したりしながら作業を分担するこ とが可能になります。
HP Dragonfly G4 LTEモデル
LTEモデルなので課外授業にぴったりの13.5インチ。
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優れたモビリティーと生産性。最新モデルならデタッチャブル方式のものが課外授業におすすめ。
VAIO® Pro PJ
コンパクト&ロングバッテリーで、モバイルワークをより自由にする。
Microsoft 365 Education は、すべての人に公平な学習環境を提供し、学習者が教室内外で成功できるよう支援する、学習者中心のソリューション スイートを提供します。 教育機関に適したプランは下記にてご覧ください。
ユーザーサブスクリプショライセンス
Microsoft Edge
新しいMicrosoft Edgeの高い性能と互換性で、学生や教員、職員にとってオンライン学習が、簡単かつ安全で楽しいものになります。
Microsoft Outlook
Outlook のメールと予定表が Windows に無料で含まれるようになりました。
Microsoft Teams
Microsoft Teamsの授業活用で単なる「伝達」ではない対話的なコミュニケーションを活性化 できます。
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カスタム アンケート、投票、クイズで必要な情報を簡単に収集できます。
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理科などの観察・実験記録で収集したデータなど、ファイル形式を理解しながらオンラインストレージで管理し、情報整理力を高めます。
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Microsoft Teams
オンライン会議には Teams を使います。チャットも交えながら、手軽に海外の方と直接オンライン交流することが可能になります。
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Office に Copilot が組み込まれた場合の例として、PowerPoint に Word の原稿を読み込ませ、Copilot が自動的に最適なプレゼンテーション資料を生成する等も可能になります。文脈に合わせて区切り、最適な画像を張り付けるといったことを Copilot がやります。これだけでも、時間的な資源が大きく削減できます。
以下は、マイクロソフトで公開されている Copilot for Microsoft 365 のデモ動画です。このように資料に纏める作業を Copilot に委ねれば、その分、探究をより効率よく行うことができます。
生成AIを使って、「問いを立てる」「整理・構造化する」「調べる」という一連の学びを解説、「AIを組み合わせることでこのサイクルを何回もまわしていくことができるようになります。これにより自立した学習者が育てられます。まさに学習者主体の個別最適化された学びが実現されることでしょう。
生成AIの活用によって、以下の①から④までのサイクルをより早くまわせるようになります。
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